2019-07-08
6月の福島県活動および研修会報告

★6月9日(日)
 福島県本宮市 いどばた会「さくらんぼひろば」

・ 小児鍼普及を目的に年4回開催している親子ケアです。今年度より活動主体を「A&M」(旧・小児中医勉強会)に委譲し、鍼灸地域支援ネットは「協力」団体として参加継続することになりました。
 「A&M」は、本宮の活動に参加してくださっている地元福島の鍼灸師の先生方による勉強会です。
 ・ 小児14名、大人8名に施術 
 ・ 活動者名:鈴木暢弘、浜野浩一 他
 ・ 次回開催は9月1日(日)。

★6月10日(月)
 福島県相馬郡新地町 被災高齢者共同住宅集会所

・ 曹洞宗主催の傾聴活動「行茶」に帯同し、
  年4回、福島県で東日本大震災被災者・避難者を対象に
  鍼灸指圧ボランティア活動を行っています。
  6月の活動が第29回目になりました。
・ 被災高齢者共同住宅での活動は初めてです。
  ここは地元で被災された高齢者の方々が平屋3棟22戸の共同住宅に入居されています。
 ・ 大人7名に施術
 ・ 活動者:浜野浩一

★6月13日(木) 研修会「これまでの復興支援活動の検証とこれからの地域支援を考える」
 福島市・佐平ビル会議室

・ 曹洞宗復興支援室分室の主催による研修会に参加しました。
  二日間のプログラムでしたが、初日のみ参加。
・ プログラム
  基調講演「東日本大震災以降の災害支援の変容」/全国社会福祉協議会・園崎秀治氏
  パネルディスカッション(事例報告) /
   司会:NPO法人にいがた災害ボランティアネットワーク・李仁鉄氏
   パネリスト:宮城県釜石市社会福祉協議会・菊池亮氏
         宮城県亘理町社会福祉協議会・佐藤寛子氏
         NPO法人みんぷく・長谷川秀雄氏
   グループワーク
・ 基調講演では、災害時にボランティアセンターを設置する社会福祉協議会の役割、災害ボランティア活動支援プロジェクト会議(支援P)、JVOAD(全国災害ボランティア支援団体ネットワーク。ジェイヴォアードと読みます)の活動等について解説がありました。

・ パネルディスカッションでは、東日本大震災発生当時の経験と、その後の支援活 動の中で考えたことなどが各パネリストから発表されました。
 社協のおふたりは、震災直後の混乱の中で、自分たちも被災者でありながらボランティアセンターを立ち上げ、運営しなければならなかったことの苦労や、支援者に助けられたことへの感謝をお 話されました。
 「どうしていいかわからず、一週間ぐらい何もせず、何もできなかった」という佐藤氏のお話、それを受けて、「最初は当事者。支援を受けているうちに、支援者として育っていくもの」という李氏の言葉が優しくも深かったです。
 菊池氏は、現在の課題として住民対立の解消を挙げ、コミュニケーションの強要が良いとは限らない、ただ一緒にお茶を飲むだけの方がよい場合もあるし、逆にみんなで一緒に何かをす る方がいい場合もある、と、新しいコミュニティ作りの難しさをお話されました。
 長谷川氏は、震災当時、障がい者事業所を運営しておられ、障がい者・家族・職員30数名を連れて東京へ集団避難し、物資をいわき市へ運んだ経験をお話されました。「原発事故と地震は別物なのに、 震災という言葉でひとくくりにされているのに違和感を持つ」、「莫大な賠償金で勤労意欲を失った原発事故避難者が、いかに賠償金生活から離脱できるかが大きな課題」、「福島に帰還する人をマスコミが英雄視するほど、帰らない人は、郷土愛がないと思われ、切り捨てられた気持ちになっている」など、福島ならではの課題に言及されました。


・ グループワークでは参加者がパネリストに質問したい内容別に班に分かれ、意見交換が行われました。私は園崎氏の班に入り、災害に備えて平時に何をすべきかを尋ねました。ボランティア研修会や防災教室などへの参加を通して、地元の社協と繋がり、人間関係を作っておくことが有効、というアドバイスをいただきました。

以上(報告者:浜野浩一)

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